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【国語】過去問演習で学力を練り上げ、最後は1年度分通して演習する

  • [13科目別] [ストップ!伸び悩み!!]秋からの学習ポイント総まとめ
  • 河合塾/武蔵予備校講師 鹿子島 康二 先生
  • [2016/9/25]

秋からの学習総まとめ

過去問演習で学力を練り上げ
最後は1年度分通して演習する


 9月からは過去問演習を始めよう。とはいえ、最初は基礎学力の確認が目的だ(ことに古文・漢文)。間違いや不明なことがらを整理し、今まで用いていた教材でおさらいすること、大学・学部ごとに異なる設問形式や必要な知識事項(文学史や和歌の知識など)のチェックを優先して、正解率やスピードはそれほど重視しないこと。10月に入って学力の整備が終わり、志望校の出題傾向が頭に入ったら、丁寧に1題ずつ解答し、想定される合格ラインに達するかどうかを確認しよう。志望ランクの下位の大学から解きはじめ、十分な手ごたえが持てたら次第に上位校の問題へとランクアップしていき、11月中旬からは「制限時間付き、一年度分通し」の演習を数回試み、制限時間内に解ききるための戦略なども考えよう。12月中旬までに志望校の過去問の8割を消化できれば理想的だ。

秋からの学習ポイントはココ!

■ 過去問の演習を介して基礎学力を振り返る
■ 大学・学部ごとの傾向を把握し、知識を補充する
■ 初めは1問ずつ演習し、最後は制限時間内に解く

2月期学習のフローチャート

基礎知識の確認をしながら
志望校合格への実力をつけていこう!


①過去問を用いて学習の定着度を確認する。ここでは演習のスピードや点数は気にしない。演習時に気付いた誤りや不明な点は、そのたびに短文ドリルや参考書、基礎問題集などこれまで用いてきた教材で確認する。
②10月からは過去問演習を本格化させる。この時期は1問ずつ別個に精読する。比較的難易度の低いものから始め、手ごたえが確認できたら次第に第2・第1志望校の問題に移ろう。大学・学部ごとの傾向を把握し、必要な知識があれば個別に習得していく。達成度の確認として模擬試験の受験も非常に有効だ。
③11月中旬からは受験のシミュレーションとして、制限時間を課して1年度分を通して数回演習してみよう。解答の順序など、時間の使い方などもイメージしておくとよい。

秋から伸びる学習戦略!

センター試験対策

知識事項を固めて基礎点を作り
選択肢の吟味法に習熟しておく


 新課程入試になっても、攻略するポイントはこれまでと変わりない。まず、知識問題を固めよう。知識事項の配点は例年65~80点。常用漢字、古文単語、助動詞や敬語、語の識別を中心とした古典文法、使役や反語などの基本的な句形の知識などで、これまで用いた問題集を見直すのが効率的だ。次に選択肢の吟味法を徹底する。3行に及ぶ長大な選択肢問題が5~6問課されるが、これは1点では絞り切れない。読点ごとに選択肢を輪切りし、複数の項目を比較しつつ消去していく緻密な手順を過去問で習得しよう。最後に、表現と内容の特徴(第2問問6)、表現意図や論構成の設問(第1問問6)、和歌に関する設問などの特徴的な設問を、これも過去問で十分体験しておくこと。センター攻略法のカギは苦手分野を作らないこと。もちろん80分4問の忙しさを克服することも重要で、一年度分通しての演習が欠かせない。

国公立2次・私立大対策

私立大は傾向に即した学習を
2次対策はひたすら書くこと


 私立大の準備では大学・学部ごとの傾向の違いを把握し、現古融合問題や明治文語文の問題、脱文挿入問題や文の整序などの出題傾向に即した学習が必要だ。古文についても近世随筆や中世歌論など、読解のための学力が標準的な古文の学習からはみ出す問題を課す大学もある。できれば9月から過去問に目を通してリサーチを開始し、10月からは個別に対策を講じてゆくことが望ましい。国公立2次試験の記述式問題の勘所は「わかっているが書けない、まとめられない」というヤマを乗り越えることだ。これは作文能力の問題なので書いて鍛えるしかない。現代文では演習する以外に全文要約を継続的に練習するのがよい。古文・漢文の内容説明・理由説明問題は現代語訳の1~2段上の学力を要する。こちらは現代文の学習と並行して基礎的な表現力を培うほか、課題文をできるだけ幅広く訳すように心がけるとよい。

夏を後悔… 秋からの本格学習に出遅れた!

90年代のセンター試験を解き
並行して基礎知識をドリルする


 基礎学力養成の期間を9月までと考えると、出遅れた人もギリギリだが間に合わせられる。習得すべき学力は、現代文では要点に傍線を付して自力で精読し、趣旨や論構造を押さえること。古文では300語程度の古文単語と助動詞・敬語の理解、長文読解における主語の推定、漢文では構文の理解と使役・反語などの句形の理解だ。標準レベルである90年代のセンター試験問題を演習しつつ、並行してこれらの知識を短文ドリルで習得しよう。古文・漢文は、はじめは現代語訳と照合してもよい。基礎の習得と演習を一度に済ませるので、エネルギーは要するが効率はよい。

ケース別徹底指導! 伸び悩み解消アドバイス

Q Case1
現代文が安定せず、よいときと悪いときの
差が大き過ぎて困っています。

A 精読の仕方を徹底するか
または語彙を補充しよう


 この悩みには2種類あります。1つは読解や解法が定着せず、まだ勘に頼っている場合で、このケースでは標準レベルの問題に取り組み、各段落の要旨や論構造を確認し、設問の焦点や選択肢の吟味点を確認することが有効です。もう1つは難問になると途端に手が出なくなる場合で、このケースは語彙力や論理性の不足なので、レベルを下げても解消しません。根気よく自分が突き当たるレベルの問題を解析して、用語集で語彙を補充することです。

Q Case2
古文や漢文の知識は習得したのですが、
長文問題が解けません。

A 特にトラブルとは考えないで
訳を励行し類推力を培おう


 これは現時点の学力を反映している事案だと考えるべきです。長文を読むにはまだ学力が不足しています。主語の類推のルールや和歌の贈答のルールの理解などで一部カバーできますが、根底的には文脈を類推する力が備わっていないのです。これを解消するにはある程度の長さの文章を訳すのが一番。その過程で主語や目的語、登場人物の心情や行為の意図を類推する過程を必然的に経ることになり、長文を狂いなく読む力が培われていくのです。

Q Case3
選択肢を2つまでは絞れるのですが、
誤答の方を選んでしまいます。

A あえて立場を変えて
逆の選択はないかを考えよう


 選択肢はもともとそういうものです。正解は本文の文言を外していてきわどく感じられるし、いわゆる「引っかけ」はまことしやかです。でも、もし最後に「何となくこちらが正しい気がする」と考えて選ぶとしたら、初めから勘で解くのと同じです。誤答の選択肢は本文と照合すると何らかの文法的な誤りがあるので、各選択肢を細分化し、複数のポイントを公平に検証しましょう。引っかかるときは見方が一面的になっているケースが多いようです。

伸び悩み解消のための学習チェック!

この記事は「螢雪時代(2016年10月号)」より転載いたしました。

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