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【数学】新しい問題に対する取り組み方の「質」で勝負が決まる

  • [13科目別] [ストップ!伸び悩み!!]秋からの学習ポイント総まとめ
  • 昭和女子大学現代教育研究所 佐々木 隆宏先生
  • [2016/9/24]

秋からの学習総まとめ

新しい問題に対する取り組み方
の「質」で勝負が決まる


 解ける問題よりも解けない問題を重点的に取り組もう。それが「どのような問題か」「どのように解くのか」をノートにまとめながら取り組むとよい。「この問題はどのような問題か」と考える癖をつけておけば、試験本番でも解法を記憶から取り出しやすい。
 解答を間違えたときは、その原因が「解法の方針にあるのか」あるいは「計算ミスによるものか」を見極めよう。前者の場合は、問題文を読んで解答にあるように解くにはどのように考えればよかったかを文章にして書き出すとよい。後者の場合は、自分の計算過程を見直すことと、解答の計算を真似てみることがお勧めだ。
 また、積極的に新しい問題に取り組むようにしよう。同じ問題を何回も繰り返して解いていると解法を暗記してしまい、問題の切り崩し方を練習する機会を失うことになるからだ。

秋からの学習ポイントはココ!

■ できる問題は反復せずにできない問題に取り組む
■ ミスの種類を見極めて対策を立てる
■ できるだけ多くの新しい問題にチャレンジする

2月期学習のフローチャート

過去問は分野別に傾向をつかみ
学習個所を特定しよう!


①最近の過去問を2年分は解いてみよう。現時点での実力を図るとともに、頻出分野を知ることが大切だ。
②年度ごとではなく分野ごとに解いて出題形式や傾向に慣れよう。この段階では時間ではなく出題内容を確認しよう。
③センターの過去問分析と並行して、2次・私立大で過去に出題されていた分野を問題集で解き直してみよう。
④弱点が見つかったら、講義系参考書や少しレベルを下げた問題集を使って弱点補強をしておきたい。
⑤12月に入ったらこれまで受験したマーク模試を復習し、実戦問題集をやり始めよう。
⑥センター試験が終わったときからは模擬試験や過去問題を年度ごとに解いてみよう。ただし、すべての問題を解けるようにすることを目指す必要はない。

数学Ⅰ・A 秋から伸びる学習戦略!

センター試験対策

過去問を通して、どの分野も
偏りなく得点できるようにする


 まずは過去問を年度ごとではなく「分野別に解いて内容と出題形式に慣れる」ことが大切だ。例年、数学ⅡBと比較しても平均点が高めの数学ⅠAでは、苦手分野をそのままにしておくことは致命的だ。そこで1問解くごとに電卓を用いて得点率を求めよう。得点率は(自分の得点)÷(配点)×100で計算する。自分の目標とする得点率を下回りがちな分野にやや重点をおいて勉強するようにしよう。自分が「この分野はまあまあ大丈夫」と思っていても目標に届いていないこともある。
 数学ⅠAは数学ⅡBと比較しても問題文が短めで誘導色が弱い。したがって、誘導にのるための力よりは、問題文で与えられた条件やこれまでに求めた結果を活用して問題を解く力が必要となる。特に最後の設問を解く際に、問題文の最初の方で求めた結果や条件を利用することがあることに注意すること。

国公立2次・私立大対策

考え方の流れを説明するような
答案づくりを心がける


 問題を解く場合に、センター試験なら答えさえ合っていればよいが、国公立大2次の試験では、どのように問題を解決したかも答えと同じくらい重要になる。したがって、考えたことを解答用紙に書かなければならない。対策としては、問題を解く際にノートの他に計算用紙を用意する。解きながら解答を作るのではなく計算用紙で少し問題を解いてみて、方針がある程度立ったら解答用紙に考え方と計算を書いていこう。このとき、計算はすべて書かずに、計算の流れがわかる程度に省略してもよい。
 また、確率では一気に答えの式を書いてしまうのではなく、例えば、確率の分子はこうやって計算式をつくったといったように、その式になる理由も書くとよい。三角比などの図形問題では「三角形ABCに余弦定理を用いて」というようにどの図形に着目して式を立てたかの説明もほしい。

夏を後悔… 秋からの本格学習に出遅れた!

どのレベルの問題で
練習するかが最大のポイント


 数学ⅠAは数学ⅡBと比較して計算などの技術的な面の学習は少し楽だが、一方で考え方の学習が重要になる。したがって、使用する問題は易しすぎても難しすぎてもいけない。自力で7割程度解けると思う問題が各分野10題から20題載せている問題集を利用しよう。そこで使われている定理・公式といった基本事項は、教科書で証明も理解しよう。定理・公式はそのまま入試ではでないが、そこで使われている考え方は必須だ。特に場合の数、確率などは、教科書内容を理解していないと、自分の作った式が答えとは程遠いものになってしまうことがよく起こる。

数学Ⅱ・B 秋から伸びる学習戦略!

センター試験対策

徹底した問題文の読みの練習で
やるべき計算が見えてくる


 数学ⅠAとの違いは、問題文が長くなり誘導色が強くなることだ。問題文が長くなるのは、解答時間調整と難易度調整のために、出題者が「問題を解く過程」を問題文にしているからである。つまり、問題文には解き方の流れが書かれてあるところから誘導色が強くなっている。そのために問題文に書かれた解き方を理解して、その通りに計算して答えを出すことになる。したがって、問題文の読みが重要になる。対策としては、問題復習時によくやる「反復して解きなおす」に加え「反復して問題文を読み返す」ことが大切だ。答えの数値を問題文に記入し、反復して読み込んで問題文全体の流れをつかむ練習をしよう。また、問題文を読む力には図をどの程度まで詳しく描くかの判断も含まれる。式で処理すべき問題に対しても、必要な図を描こうとして描けずに問題が難しく見えてしまったりすることもあるからだ。

国公立2次・私立大対策

問題をさまざまな視点から見る
柔軟な思考力を養っておく


 数学ⅡBは微分・積分、ベクトル、数列、図形と方程式といった重要分野を多く含んでいる。これらの分野の特徴は問題文から複数の考え方が出てきやすく、解答者は競合する解法のうちベストな方法を選択して解かなければならない。したがって、自分が思い描いた解法で解けなかったときに、他の考え方が思いつかなければ、その問題をまるごと失点することになる。したがって、学習のポイントとしては「典型問題とその解法を習得する」ことと、「別解を考える」ことである。別解を考えるのが苦手な場合は、別解を載せている問題集などで問題へのアプローチを学ぶとよい。また、典型問題に対しては、やっと解けるような状態ではなく、すぐに解法を見つけ計算に移れるようになってほしい。そのためには反復練習は欠かせない。また、空間ベクトル、漸化式や数学的帰納法、軌跡と領域は特に練習しておきたい分野だ。

センターvs個別試験の学習バランス!

圧倒的に不足している計算量を
補いながら典型問題で学習する


 夏休みの間にやるべきだった典型問題の学習は、どんな状況に置かれても避けては通れないもの。したがって、各分野10題から20題でよいので、定理・公式を確認しながら典型問題に取り組もう。ただし、数学ⅡBの場合、この時期からの学習であれば公式・定理の学習において証明まで踏み込む余裕はないだろう。この場合「どのような場面で使うのか?」「どのように使うのか?」を理解・確認しながら学習すること。あとは計算練習が圧倒的に不足していると思われるので、徹底して練習しよう。この時期からの学習では、手を動かさない学習は効果が期待できない。

ケース別徹底指導! 伸び悩み解消アドバイス

Q Case1
問題集の問題は解けるのですが、
模擬試験では解けません。

A 設問を先に読み、
必要な条件を問題文から拾おう


 模擬試験や入試問題は、最初にすべての設問にかかわる問題文が掲載されていて、次に各設問が書いてあります。したがって、後半の設問で使う条件も問題 文の最初に出てくることもあります。そのような条件は、問題文を初めて読む場合など、何のことを言っているかわからないことが多く、問題が難しく感じるものです。対 策としては最初の設問(1)を読み、その設問に解答するのに必要な条件を問題文から拾うことが必要です。

Q Case2
いつも計算ミスで間違ってしまいます。
どうしたらよいでしょうか。

A ミスしやすい計算の種類を
再確認してから計算してみよう


 計算と一口に言っても、分数や小数といった算数から指数や対数、三角関数や数列の和の計算などに至るまで多くの種類があります。そこで、計算ミスをした問題に対して、どの分野のどのような計算でミスをしたか紙に書き出しましょう。すべての計算ではなく、特定の計算がミスしやすい傾向にあることが多いものです。ミスしやすい計算の種類が特定できたら、計算規則を再確認しながら、ゆっくり丁寧に計算をしてみましょう。

Q Case3
試験のときはいつも時間が
足りなくなってしまいます。

A 時間をかけすぎている部分を
特定することから始めよう


 日常の学習で入試問題を解く場合、「問題文の読みの段階」「解法を考える段階」「計算をする段階」のどこで時間がかかっているのか、1問解くたびに記録してみましょう。時間をかけすぎている部分が特定できれば、これまでに述べてきた方法で改善していくことです。また、途中経過だったとしても、そこまでの考えを解答に書けば部分点をもらえることもあるので、答えが出ないといって白紙での答案提出は避けたいものです。

伸び悩み解消のための学習チェック!

この記事は「螢雪時代(2016年10月号)」より転載いたしました。

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