
自分の意見・考えを、論理的に書く。
課題文の読解力、批判力や統計資料の
分析・総合力などが不可欠!
「課題論述型」と「文章読解論述型」が主流
小論文試験は、推薦入試やAO入試の第二関門である。その目的は、基礎的な学力をチェックするもので、いわば一般入試の学力試験に相当する。
小論文の出題形式は、次の5つのパターンに分類される。
(1)課題論述型:与えられたテーマについて自分の意見を書くもの
(2)文章読解論述型:長文を読ませて設問を課し、文章に関連したテーマについて書かせるもの
(3)資料総合分析型:資料やグラフなどから分析した結果を論述するもの
(4)教科書密着型:小論文という名称だが、実際は特定の教科の学力試験的問題になっているもの
(5)その他の型:上記(1)〜(4)にあてはまらないもの
これらのパターンのうち、出題は圧倒的に(1)と(2)が多く、(4)がそれらに次ぐ。(4)は国公立大の一部の理系学部・学科や教員養成学部の理数系専攻などで見られる。なお、(2)の長文は英文の場合もある。
試験時間・解答字数は、およそ国公立大90〜120分で800〜1,200字、私立大60〜90分、400〜800字。
自分の考えや意見を明確に書くこと
小論文の設問形式は、次の7つのパターンに分類
される。(1)〜(6)は出題の多い順。
(1)課題についてや文章、資料を読み、論述を求めるもの
(2)文章や資料(文献・グラフ・図表・写真など)について意味や説明を求めるもの
(3)文章や資料(文献・グラフ・図表など)について要約を求めるもの
(4)文章で空欄補充を求めるもの
(5)文章にタイトルを付けることを求めるもの
(6)文章の主題文を書くことを求めるもの
(7)その他
(1)の論述問題が圧倒的に多い。小論文は意見文だ。
設問はいずれも「〜についてあなたの意見を述べよ」「〜についてあなたの考えを書け」などとなっている。したがって、自分の考えや意見を明確に書くことができるようにしておかなければならない。
新聞の社説やコラム記事からの出題が多い
小論文の出題内容は、およそ次の4つに分類される。
(1)学科・専攻分野に関するもの
(2)青年期の生き方に関するもの
(3)現代社会・文明に関するもの
(4)教科内容に関するもの
(1)は学科・専攻分野に関する関連事項について出題し、その専攻の研究能力や適性の有無を見る。(2)は青年期における人生観・世界観について問う。(3)は現代社会・文明が当面する諸問題について批判力、問題意識、感性を見る。(4)はいわゆる学力試験に代わるものである。
(3)の出題にあたっては、特に新聞の記事や社説、コラムなどが、その新鮮さや文章の論理性などから題材として使われることが多い。
最近の小論文問題から、時事的テーマを20挙げてみよう。これらの項目について書く練習をしておくとよい。
(1)地球温暖化 (2)高齢・少子化社会
(3)グローバリゼーション (4)コンピュータ技術
(5)二酸化炭素(CO2)排出問題 (6)格差社会
(7)インターネット (8)いじめ (9)フリーター・ニート
(10)少年犯罪 (11)幼児虐待 (12)異文化理解・国際理解
(13)IT革命 (14)ごみ処理 (15)遺伝子組み換え
(16)情報化社会 (17)ボランティア活動 (18)食料問題
(19)ロボット開発 (20)リサイクル
内容性・論理能力が配点の50%以上を占める
下の図表10は、国立A大学教育学部の小論文の採点票である。この採点票の基準・観点では、(1)表題、(2)内容性、(3)論理能力、(4)文章表現能力、(5)漢字やかなづかいの5項目につき、それぞれの観点要素と配点(5段階評価)が設けられている。さらに、(6)字数では、字数不足の程度に応じての減点基準が示されている。
100点満点中、内容性・論理能力がもっとも重視され各28点で、合計56点。小論文では、内容性・論理能力がいかに重視されているかがわかる。
ここで注意したいのは、やはり漢字やかなづかいである。配点では12点ともっとも低いが、漢字やかなづかいは、小論文や作文の基本的なことなのでミスしないようにしたいものだ。
