
国立大が「推薦3割めやす」から「推薦+AO5割の範囲」に拡大。
公・私立大は「5割めやす」維持。
AO入試導入の大学・学部が急増、"第3の入試"に定着。
◆国立大が「推薦+AO5割の範囲」に拡大
平成18年11月、国立大学協会から国立大の推薦入学の入学定員に対する募集人員割合について、平成20年以降、現行の「3割めやす」から「推薦+AO5割の範囲」に拡大することが発表された。(公立大・私立大は現在、推薦入試について「5割めやす」となっている。AO入試については現在まで規定がない)
この改正により、平成20年入試から国立大の推薦入試やAO入試の募集人員が増加することが予想される。
下の図は、推薦入試・AO入試の主なスケジュールを例として示したものである。推薦入試・AO入試とも一般入試に先行し、5月頃から選抜方法が発表され、6月頃から(各大学で開催される)オープンキャンパスや進学相談会での事前説明や案内が行われる。特に、AO入試はそのまま、7月頃からエントリー出願へと続いていく。
推薦入試やAO入試の受験生は、上記の手順をふまえ、大学のスケジュールに合わせた"早目の準備"が必要だ。
推薦入試の出願受付は原則として11月1日以降だが、10月下旬開始の大学もある。AO入試の出願受付期間には規定がない。
選考日は、国公立大では推薦入試・AO入試とも、センター試験を課さない(免除)場合と、センター試験を課す場合(注1)とで大きく異なる。
センター試験を課さない場合は11月中旬〜12月上旬、センター試験を課す場合は1月下旬〜2月下旬が多い。私立大の公募制推薦入試の選考日は11月中旬がピークだが、9月下旬から2月上旬まで長期にわたっている。
(注1)平成19年の国公立大推薦入試で「センター試験を課す」は58大学126学部、「センター試験を課さない(免除)」は133大学354学部。

◆推薦入試は「書類審査+小論文+面接」が主流
推薦入試の選考方法を分類すると、およそ次の6つのパターンになる。
<推薦入試の選考方法の6つのパターン>
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(1)書類審査(調査書・推薦書・提出作文など) のみで選考 (2)書類審査+面接で選考 (3)書類審査+小論文(作文) +面接で選考 (4)書類審査+学力試験+小論文(作文) +面接で選考 (5)書類審査+学力試験+面接で選考 (6)書類審査+実技試験(実験)+面接で選考 |
6つのパターンのうち、最も典型的な選考方法は「(3)書類審査+小論文(作文)+面接」。(1)(2)は私立大、(4)(5)(6)は国公立大に多いパターンである。
◆AO入試は「書類審査+面接」が最も多い
AO入試の選考方法は、大学・学部によりさまざまだが、分類するとおよそ次の5つのパターンになる。
<AO入試の選考方法の5つのパターン>
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(1)書類審査(調査書・推薦書・志望理由書など) +面接で選考 (2)書類審査+小論文+面接で選考 (3)書類審査+学力試験+面接で選考 (4)体験授業(セミナー)+書類審査+面接で選考 (5)エントリーシート+面談+書類審査 +面接で選考 |
5つのパターンのうち、最も多いのは「(1)書類審査+面接」。しかし、「(5)エントリーシート+面談+書類審査+面接」も私立大を中心に多く、AO入試の典型的なパターンの1つといえる。
◆推薦入試は学業成績の基準クリアが先決
調査書は、推薦入試・AO入試に欠かせない基本的資料である。それには、各教科・科目の学習記録、各教科や全体の評定平均値、出欠の記録、特別活動の記録などが記載される。これらのなかで学業に関する事項が重視され、特に推薦入試では出願条件の1つとして「全体の評定平均値」の基準を設ける大学・学部が多い。その値は、一般に国公立大4.0以上、私立大3.2以上が目安になっている。AO入試の場合は、評定平均値の基準を設けていない大学も多い。
推薦入試が「人物・成績・活動実績など指定条件をクリアしていること」が絶対条件であるのに対し、AO入試は「大学が提示するアドミッションポリシー(期待する学生像)に適合していること」が重要である。AO入試では、「出願資格」とは別に「期待する学生像」を掲げている大学が多い。
◆小論文は自分の意見や考えを明確に書く
推薦入試・AO入試における小論文の出題形式は、課題(テーマ)論述型と文章(または資料)読解論述型に分かれる。課題(テーマ)論述型は、ある課題が与えられ、それについて論述するもの。文章(資料)読解論述型は、文章や資料(文献・グラフ・図表など)が与えられ、その読み取りをもとに論述するもの。
いずれの場合も、設問はそのほとんどが「〜についてあなたの意見を述べよ」「〜ついてあなたの考えを説明せよ」となっている。したがって、とくに志望学部に関連するテーマについては、自分の考えや意見を論述・説明できるようにしておくことが必要である。
面接は、個人面接とグループ(集団)面接の2つがある。いずれも一般的な面接が中心だが、個人面接では口頭試問、グループ面接ではディスカッション(討論)を実施する大学・学部がある。
質問の内容は、志望理由(動機)、将来の進路、高校生活のほか、学科・専攻関連事項や常識、時事的テーマなど多岐にわたる。
推薦入試の面接では、学業、部活などの実績について多く聞かれ、AO入試のそれでは、将来の入学意志や学習意欲などについて深く問われる。特に対話重視型のAO入試では、面談・面接が何回もくり返され、そのなかで入学意志や学習意欲などが確かめられる。(注2)
(注2)面談は大学(面接者)と受験生が相互に質問し、理解しあうもの。面接は、提出書類等にもとづいて受験生に一方的に質問し、選考するために行うもの。出願前に面談、出願後に面接を実施する大学もある。
◆東北大-教育・医(保健)・薬などでAO入試導入
国公立大で20年度にAO入試を導入するのは岩手大-人文社会科学、東北大-教育・医(保健)・薬、山形大-工A、金沢大-理工学域、愛媛大-農、琉球大-法文・工など、推薦入試を導入するのは名古屋大-文、高知大-医(医)などで、一般入試の後期日程を廃止する替わりに導入する大学・学部がいくつかある。
ここ数年、国公立大で推薦入試に「地元枠」を設ける動きが広がっている。医学部と教員養成学部で、過疎地を中心とする医師不足や大都市近郊の教員不足を解消しようとするのが主な目的である。平成19年、医学部では国立大13校、教員養成学部では国立大5校がそれぞれ「地元枠」を設置している。20年には新潟大-医(医)、山形大-工A(AO入試)などで地域枠を導入する一方、大阪市立大-医(医)、大分県立看護科学大-看護では全国(県外)枠を導入する。
【ニュース】推薦・AO入試制度を新規導入する国公立大学
→旭川医科大学・医学部で地域枠推薦を導入!
→岩手大学・人文科学部で"イーハトーブAO選抜"導入
→山形大学・工学部Aコースで地域枠AO入試導入!
→山口県立大学でもAO入試導入へ
→琉球大学の法文学部・工学部の2学科でAO入試導入!
◆国公立大&私立大 推薦・AO入試情報
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