
130年を優に超す歴史と伝統、医・保との連携学類選択は3年次など、適性・希望を最大配慮
■新たな試み
-学部・学科から学域・学類へ-
金沢大学では平成20年4月より、教育・研究組織を従来の学部・学科から、学域・学類へ改変しました。それにともない、従来の薬学部薬学科と創薬科学科は、それぞれ医薬保健学域の薬学類(6年制)と創薬科学類(4年制)に生まれ変わりました。医薬保健学域には他に、医学類と保健学類があり、これまで以上にそれぞれの分野が相互に連携を取りながら、より質の高い医療人や研究者の養成を目指します。
■特徴あるカリキュラム
-特別実習・ラボローテーション-
薬学類では急速な医療技術の高度化や先進化に対応できる薬剤師の養成を主な目的としています。そのような薬剤師を世に送り出すため、通常の6ヶ月実務実習(必修科目)のほかに、より高度な医療に触れたい意欲あふれる学生を対象に、特別実習(病院実習II、選択科目)が6年前期に用意されています。
一方、創薬科学類では、将来日本の創薬研究や生命科学研究の柱となる研究者の養成を主な目的としています。3年生の後期には各研究室を回り、学生実習とは一味違った最先端研究を経験します(ラボローテーション)。ラボローテーションの体験を踏まえて卒業研究時の所属研究室を決め、充実した卒業研究(4年生)を1年間行うことができます。
「薬学・創薬科学」は、生命に関わる物質の総合科学的領域に位置する学問です。その担い手となるには、幅広い分野の知識が必要となることから、いずれの学類においても、基礎科学、医療、創薬、生命科学などをキーワードとした共通科目と、各学類の特色が出た多種多様な科目の両輪からなるカリキュラムが用意されています。
■経過選択型進路決定
-入学後に進む道を決める-
薬学類・創薬科学類では入試を一括形式で行い、3年後期開始時に薬学類と創薬科学類に分けるという方式をとっています。入学後に時間をかけて多くの知識を獲得するとともに自分の適性や希望を見極め、悔いのない進路決定をしてもらいたいからです。
私たちはこのような進路の決め方を、経過選択型進路決定と呼んでいます。経過選択型進路決定は、この4月から金沢大学に新しく導入された学域・学類制度の根幹をなす考え方でもあります。卒業後、大学院に進学して学びを深め、さらに研究を続けたい学生のために、薬学類の卒業生に対しては4年制の大学院博士課程が、また、創薬科学類の卒業生には、2年間の大学院博士前期課程と、その上の3年間の博士後期課程が制度設計されています。
“天下の書府”と呼ばれた学都金沢は、みなさんが充実した学生生活を送るに相応しい都市です。四季の変化が堪能できるすばらしい自然と、広々とした近代的施設を利用して、充実した教育・研究を行うことができます。将来、高度な知識を持った医療チームの一員として、科学的知識を背景に自分の意見を主張できる薬剤師や、一流の創薬研究者、生命科学研究者を目指して、私たちとともに学び、ともに研究しましょう。
金沢大学
薬学系長(薬学部長)
向 智里先生
(むかい ちさと)1953年生まれ。金沢大学薬学部卒業、大阪大学大学院薬学研究科博士課程修了、薬学博士。金沢大学薬学部教務職員、助手、助教授を経て1998年教授。米国スタンフォード大学博士研究員、文部科学省在外研究員(米国エモリー大学)、高岡市民文化賞、日本薬学会学術振興賞。2007年より薬学部長。現在、医薬保健研究域薬学系長、創薬科学類長、薬学部長、学長補佐。専門は有機合成化学。
