大学受験「旺文社パスナビ」トップ合格サポートトップ>センター試験[主要14科目]重要傾向と対策のポイント

世界史B

「螢雪時代」アドバイザー/岩田一彦先生

20世紀と周辺地域史が激増。
地域史と同時代史を押さえよう

2008年の出題はここがポイント:大学受験「旺文社パスナビ」

 大問数・小問数とも変化はなかった。時代的には19〜20世紀史が大幅に増えて40%強を占め、地域的にはとくに東南アジア・アフリカ・内陸アジア・ラテンアメリカなど周辺地域の占める割合が高まり、難化した。分野別では政治史が主流で、社会経済史がやや減少。設問形式は語句選択が減少し、地図問題が3問(昨年は1問)に増えた。さらに1つの設問で、地域に関しては時代をタテに、時代(世紀)については地域をヨコに幅広く扱った問題は注目される出題形式である。

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高得点確保への傾向と対策:大学受験「旺文社パスナビ」

 傾向1:内容正誤判定問題が主流で歴史の因果関係が問われる

 大学入試センターの問題作成部会は、「全時代、全地域から基本的な知識と理解度を、どの教科書でも正解が得られる」ことを問題作成の基本方針としており、過去問でもこの方針を大きく逸脱した出題は見られていない。
 センター試験では、文章の内容正誤を判断する4択形式が、例年70%前後を占め、地域・時代とも、基礎的な知識が幅広く扱われている。学習の基本は、教科書を丁寧に、先史時代から戦後史まで、地域や時代に偏らず、脚注や図版とその解説、さらに巻頭の「世界史の扉」なども含めてまんべんなく学習することである。まず、単元ごとに「歴史の流れを理解する」こと、すなわち、1つの地域や時代の枠内で、重要な歴史事象の背景・原因、その結果・影響を「考える」学習に撤し、そのうえで、流れに沿ってWhen,Where, Who,Whatの4Wをきちんと整理し、覚えていこう。とくに、「When」に関しては、同じ時代(世紀)の他 の地域の動向やヨコのつながりを意識した学習に心がけよう。

【対策】
時代・地域ごとに歴史の流れをつかみ
その流れに沿って4Wを整理し
重要な歴史用語をしっかり覚える

 傾向2:指導要領の主旨を反映したテーマに関する問題が頻出

 学習指導要領の主旨を反映して「諸地域の接触・交流」や「日常生活に身近なものからみた歴史」などをテーマとした大問が定着し、時代・地域、さらに政治・社会経済・文化などを網羅して出題されている。とくに周辺の複数の地域や海域(東南アジア・内陸アジア・アフリカやインド洋・太平洋などの海域)を絡めたり、時代もタテに幅広いスパン(紀元前〜20世紀など)で扱った出題が目立っている。教科書では、これらの地域や海域などの説明が時代ごとに分散して記述されているので、同時代の核となるヨーロッパ圏や東アジア圏の政治的動向と並行・関連づけながら、各地域の王国や民族の興亡、時代ごとの経済社会・文化などの理解を深めておきたい。

【対策】
周辺地域の歴史は、時代ごとに
ヨーロッパ諸国や中国の歴史と
関連づけて押さえること

 傾向3:都市や人・モノの移動が地図問題として出題される

 地図問題は定着化の傾向にある。地図やグラフなどを併用した設問は、理解力や思考力を問う出題としてさらに増加すると予想される。そこで、日頃の学習に際して、都市や人・モノの移動については、図説や歴史地図を活用して位置や経路を必ず確認し、関連事項をセットで覚えること。とくに、人とモノの移動については、関連する同時代の国・王朝の政治や経済・社会の動向にも留意しながら学習するとよい。

 

【対策】
都市や地域、人やモノの移動や
文化の伝播などの地理的要素は
地図で視覚的に確認しセットで覚える

大問別平均点&出題分析(カッコ内は「平均点」)
【第1問】
「ユーラシア世界の歴史」 '08年…配点25点(13.2点)
「聖地・霊場巡礼と社会現象」'07年…配点25点(18.5点)
前漢〜明の中国、仏教の交流、ロシアの東方進出をテーマに中央アジア・朝鮮・日本など時代・地域とも幅広い出題。とくに問5のチベットは7〜20世紀という長いスパンで、また、問8の19世紀のロシアの東方進出に関する年代整序問題は、3つの文が短いスパンで扱われ、戸惑ったかもしれない。
【第2問】
「鳥や群島」 '08年…配点25点(17.0点)
「人間や家畜との関係」'07年…配点25点(16.0点)
指導要領の「接触・交流」を反映して太平洋やインド洋、地中海の島や群島の歴史的経緯が、時代的に長いスパンで扱われた。問3ではアイスランド、アイルランド、キプロス、マダガスカルについて、問5ではスマトラとジャワに栄えた王朝・王国について、それぞれ地図を併用して出題された。
【第3問】
「歴史上の敗者や英雄の末路」 '08年…配点25点(17.2点)
「国家の神話や象徴、理念」'07年…配点25点(19.9点)
Aは中国の政治思想や民間信仰、Bは世界史上の英雄、Cはラテンアメリカに関して、古代から戦後まで幅広い時代から出題された。とくに、問6のナポレオンと同時代史は幅広い地域が、問9のラテンアメリカの20世紀史は、やや詳細な知識も問われており、戸惑った受験生が多かったかもしれない。
【第4問】
「衣服に関わる歴史」 '08年…配点25点(16.6点)
「世界史上の同盟や結社」'07年…配点25点(17.9点)
指導要領の「世界史の扉」を反映して身分や階級による衣服規制、インドの手織り綿布、アメリカの綿生産と奴隷制がテーマとされた。問2の織物と原材料、問7の奴隷や奴隷制度などのような、各テーマに関連して政治・社会を地域も時代もきわめて幅広く扱った出題は今後も増加するであろう。
※「大問別平均点」は旺文社の集計による数値。