大学受験「旺文社パスナビ」トップ合格サポートトップ>センター試験[主要14科目]重要傾向と対策のポイント

数学I・A

代々木ゼミナール講師/岡本寛先生

昨年よりやや易化。
幾何的思考力と 計算力が必要である

2008年の出題はここがポイント:大学受験「旺文社パスナビ」

 大問数や出題の形式は変わらなかったが、全体にやや易化した。また、基本的な計算と集合と論理が中心で比較的点の取りやすい第1問の配点が20点、図形と計量と平面図形の融合である第3問の配点が30点(配点の半分は平面幾何)も同じであった。第2問は最初の平方完成がやや難しいが、この程度の計算力は今後も必要だろう。第4問は昨年と同様に数え上げがポイントになる問題であった。出題分野と配点などは2008年の形で確定したと考えてよいだろう。

●過去5か年出題分野 《←ここをクリック!》

高得点確保への傾向と対策:大学受験「旺文社パスナビ」

 傾向1:計算力を必要とする問題が依然として頻出している

 第2問では、文字を含んだ2次関数が与えられ、それを平方完成し頂点の座標を求める問題が出題された。頂点の座標が分数式になるなど多少の計算力が必要であるが、高得点をめざすならこの程度の計算力は最低限必要なのである。普段から計算ミスが多い諸君は、まず制限時間を無視して確実に計算することから始めよう。
 具体的には、問題集などで問題を解き終えた後もすぐに答え合わせをするのではなく、もう1度計算を見直してこれで大丈夫という確信を持ってから答え合わせをするのである。このような過程を通して自分のミスを自分で発見できるようになれば、最終的なミスは驚くほど少なくなる。普段からコツコツ練習するといった地道な積み重ねが、計算力をつけるには必要なのである。

【対策】
高得点獲得に必要な計算力は
すぐには養成できないから
毎日少しずつ練習をしよう

 傾向2:第3問は単なる計算問題と幾何図形の融合問題が必出

 2006年も2007年もそうであったが、例年、第3問では、単に計算だけで答えられる前半部分と図を何度か描き直しながら幾何的な考察をする必要のある後半部分に分けて出題される。すなわち、数学I・Aの第3問は、数学Iの図形と計量と数学Aの平面図形との融合問題として出題されるのである。予備校の講義や本誌などでそのことを知っていた受験生は当たり前のことであるが、そうでなかった受験生には、2008年の問題も見慣れない考えにくい問題に感じられたようだ。
 これからも図形と計量の余弦定理、正弦定理、面積公式を用いる計算問題と、相似図形の性質や角の二等分線の定理、方べきの定理、外接円・内接円を含めた円の性質、さらには2006年のような立体図形を含めた総合的な幾何図形の融合問題として出題されることは間違いない。したがって、高得点をめざす受験生はこれらのことを関連させながら学習する必要がある。

【対策】
融合問題の対策として
数学Iの図形と計量の内容だけでなく
数学Aの平面幾何も必ず練習しよう

 傾向3:場合の数・確率の問題は独自の傾向を持っている

 2008年の第4問は、さいころを3回投げて、与えられた規則に従って文字の列を作る問題であった。テーマはありきたりだが、工夫された良問であり、得意な受験生は計算だけで解答が導けたであろう。しかし、計算中心で解答しようとした受験生の多くは、限られた時間と極度の緊張感の中で計算ミスをしたり、題意を取り違えたりしたようだ。完答できた受験生のほとんどは樹形図や表をかき、具体的に数え上げることで解決していた(すべて調べてもたった27通り!)。実は、過去に出題された問題のほとんどは、樹形図や表を利用して手際よく数え上げることで早く確実に解決できている。もちろん、円順列や組分け問題をはじめとする場合の数・確率の典型的な考え方や計算法を軽視してはならないが、センター試験の場合、私立大や国公立大の2次試験とは大きく異なり、数え上げで解決できる問題を中心として出題される。また、必ず1問は余事象を利用させる設問があることも覚えておこう。

【対策】
場合の数・確率は過去問を参考にして
手際よく確実に数え上げる練習(樹形
図や表をかく)をしておこう

大問別平均点&出題分析(カッコ内は「平均点」)
【第1問】
「数と式、方程式と不等式、集合と論理」 '08年…配点20点(14.7点)/'07年・配点20点(14.3点)
〔1〕三角形の面積についての2次不等式を解く問題。目新しい出題で、条件から正しい図を描くことができるかがポイント。計算は易しい。〔2〕自然数について必要条件・十分条件を判定する問題。否定や「かつ」、「または」などが条件文に含まれていて、対偶を利用するなどの総合力が必要。
【第2問】
「2次関数」 '08年…配点25点(19.9点)/'07年・配点25点(17.3点)
前半は、通過点の条件を利用して2次関数の頂点の座標を求める問題だが、その際に、文字を含んだ平方完成が必要となり答も分数式になるなど計算力が必要。後半は、x軸との交点と与えられた区間における最大値・最小値を求める問題。具体的な数値が求められているので、昨年に比べて易しい。
【第3問】
「図形と計量、平面図形」 '08年…配点30点(20.4点)/'07年・配点30点(14.9点)
前半は正弦定理、余弦定理を用いる典型的な基本問題(最初の設問は、有名三角形が利用できればすぐに解が求められる)。後半は接弦定理、相似、方べきの定理など幅広い図形の知識が必要となり難しい。ただし、どの三角形に着目すればよいかが丁寧に誘導されており、昨年よりは解答しやすい。
【第4問】
「場合の数、確率」 '08年…配点25点(15.2点)/'07年・配点25点(10.9点)
さいころを3回投げて、与えられた規則に従って文字の列を作る問題。2回目・3回目の規則が少し複雑なので単純な独立試行の計算だけでは解答できない。昨年と同様に樹形図をかいてすべての場合(27通り!)を具体的に調べ数え上げることができれば完答も難しくはない。
※「大問別平均点」は旺文社の集計による数値。