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>センター出題予想&高得点への対策法
河合塾 栂 明宏 先生
公民科目の授業を担当するとともに「全統模試」作成にも携わる。熱心でわかりやすい講義で受験生の人気抜群。著書に『マーク式基礎問題集/倫理』(河合出版)などがある。
18・19年のセンター試験では、大問5題・解答数38という構成が続き、平均点もともに60点台前半(大学入試センター発表)であった。こうした出題形式や難易度が大幅に変化することはないだろう。一方、出題内容の面では近年、1つの大問の中で政治・経済・国際など複数の分野にまたがる総合的な出題が続いている。加えて、単純な知識の有無ではなく、基本知識をもとにした思考力・判断力を試す設問が少なくない。こうした傾向はむしろ強まるものと予想される。
●過去5か年出題分野&20年予想
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大問別平均点
(過去2年分の配点と平均点)
【第1問】
近年のグローバル化をめぐる動向 19年…配点 24/平均点 17.0
政治・経済総合問題 18年…配点 24/平均点 14.2
【第2問】
立憲主義思想と人権 19年…配点 19/平均点 13.8
権力分立と行政改革 18年…配点 19/平均点 11.6
【第3問】
地方自治とその課題 19年…配点 19/平均点 11.0
冷戦終結後の国際政治と国内政治 18年…配点 19/平均点 11.5
【第4問】
アジア経済の発展と現状 19年…配点 19/平均点 12.5
企業と市場 18年…配点 19/平均点 13.0
【第5問】
バブル経済とその崩壊 19年…配点 19/平均点 13.2
戦後日本の財政 18年…配点 19/平均点 9.6
※「大問別平均点」は旺文社の集計による数値
第1問 政治・経済総合
現代的なテーマから幅広い知識が問われる
第1問は例年、科目の全般にわたる幅広い出題になっている。したがって20年も、「グローバル化」や「近年の行政・金融改革」などのような現代的な切り口の本文に基づいた総合的出題が予想される。
第1問では、未見の資料を使っての判断力を試す設問に注意しよう。例えば19年は「日本・インド・韓国の工業生産指数」という受験生になじみのない資料が出題されたが,アジア経済と日本経済の基本知識をベースに考えれば、容易に正解に至れたと思う。未見の資料問題であっても、手持ちの基本知識をもとに的確に判断すれば大丈夫だ。
第2問 日本国憲法と政治
人権保障と統治機構は頻出中の頻出
憲法の太い柱である人権保障と統治機構(政治運営の仕組み)は、政治分野の頻出事項だ。まず人権保障では、憲法の規定も重要であるが、信教の自由と政教分離原則にかかわる「愛媛玉串料訴訟」のような最高裁判所の判例も要注意だ。内閣総理大臣は国務大臣を任意に罷免できるという論点は、形を変えながらこれまで何度も出題されている。
第3問 現実の政治過程
国際関係や選挙制度など時事的動向に注意
「政治・経済」では、政治にかかわる現代的動向についても出題される。この観点から取り上げられるテーマは、地域紛争と国際関係、選挙制度や行政権の肥大化など数多いが、特定のテーマから出題されることが多い。その場合には、例えば地域紛争であれば、安全保障理事会の役割やPKO、冷戦下での政治動向といった、関連する事項や背景となる歴史にも注意が必要だ。
選挙をめぐる事柄では、衆議院の場合と参議院との違いはもちろん、企業・団体による政治献金や、「族議員」や「無党派層」といった近年注目の用語にも目配りをしておきたい。
第4問 経済の理論と現状
国際経済と日本との関係を意識しよう
近年、中国経済の発展が著しい。そうした中で、日本企業も中国に進出する動きを活発化させている。こうしたことを背景に、現在の日本の輸入相手国第1位はアメリカを抜いて中国となっている。
このように、国際経済の動向と日本との関係について、その事象の理由を納得しながら確認することが重要だ。なお、日本とアジア諸国との経済関係という点では、貿易統計の出題にも注意しておこう。
第5問 日本経済の諸課題
バブル崩壊後の経済動向は要チェック
1990年代初頭のバブル崩壊以降、日本は「失われた10年」などと評されることがあるように、経済が低迷する状況にあった。そうした中で、財政状況の悪化や雇用不安、非正規労働者の増加など、さまざまな現象が見られた。
雇用・労働問題や財政問題などの諸課題との関連を十分に意識しながら、日本経済の歴史と現状を、しっかりと押さえたい。
社会保障と財政問題は重要テーマ
少子高齢化が急速に進展している日本では、それへの対応が緊急の課題となっている。その一方、プライマリーバランスは大幅な赤字であり、政府財政の改善も急務となっている。これらは近年の重要テーマであるだけに、出題可能性も高い。
センター対策の基本戦略
内容理解度や思考力・判断力を試す短文正誤問題が出題の中心なので、単語の丸暗記では点数はそれほど伸びない。したがって、理論的背景や事項の関連といった内容理解に徹し、問題演習を通じて思考力を育成することが、高得点獲得への王道だ。
<1>弱点分野の知識をきちんと確認し基本知識をきちんと再確認しよう
幅広い分野から出題されるセンター試験では、手つかずの分野やあやふやな分野を抱えていると、それだけ得点を失うことになりかねない。「最」終盤期に入る前に、弱点分野の知識をきちんと確認しておきたい。ただし、「時間がないから」といって用語の丸暗記に陥らないように注意しよう。
<2>基本知識をもとに政経的思考力をどんどん鍛えよう
バブル経済ピーク時の金利の高低は、景気過熱時の金利政策という基本知識から判断できる。このように、一見「細かな」事実関係の正誤であっても、基本知識をもとにすれば的確に判断することができる。こうした思考力・判断力を鍛えていこう。
<3>科目の特性である時事的知識を積み増していこう
生きた現実を扱う科目なだけに、ここ数年間の時事的な知識も必要となってくる。特に、さまざまな場面で「改革」が叫ばれる近年では、なおさらのことだ。近年の政治的・経済的な大きな動向について、1つずつ知識を上積みしていこう。
演習後のフォローを大切にして
3つのカギをトータルに実践する
過去問の演習では、いくつ正解できたかばかりに気を奪われてはならない。次の3点を心がけよう。(1)解答にあたって、忘れている基本事項や理解度が不十分な事柄がないかどうかをチェックする。そうした事項が発見されたら、すかさず教科書などこれまでの学習に立ち返って確認しよう。(2)的確な判断に基づいて正解できたかをチェックする。各選択肢に含まれている正誤判断のポイントを適切に見抜けたかを、解説を活用しながら確認しよう。(3)演習の中で出会った時事的な知識をチェックする。新しい知識をどんどん蓄えていこう。つまり過去問演習は、上で述べた「3つのカギ」をトータルに実践できる重要な場なのだ。1つ1つのフォローには時間がかかるが、得られる効果もそれだけ大きい。
●目標点突破へのプロセス●
STEP.1 まずは平均点確保!
●知識がなくては解答もできないので、まずは頻出分野の知識を確認すること
●次に総合的な出題傾向に対処するために、他の分野の知識も確認すること
↓
STEP.2 いけるぞ8割突破!
●誤りの選択肢には必ずその根拠があるので,論理的判断力を鍛えておくこと
●基本知識からの判断力がポイントになるが,未見の資料問題にも慣れておくこと
↓
STEP.3 完全攻略で満点だ!
●資料集を効果的に利用して、細部にわたる知識をどんどん蓄積しておくこと
●現代用語事典やニュースを活用して、時事的知識の幅を広げておくこと
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