灘高・木村達哉の キムタツ合格道:大学受験パスナビ

【連載・第2回】(この記事は「螢雪時代・7月号」より転載しております。)

現在地と目的地の距離を着実に移動することが成功につながる

うも、木村です。今回は、学校の授業やテストの話をしようと思う。授業と受験とを分けて考える受験生がいるけど、それは大間違い。なかには「授業は受験には関係ない」なんて、どこで聞いたのか知らないがエエカゲンな哲学を振り回し、2学期からあまり学校に行かなくなる輩もいるみたいやけど、それでは間違いなく不合格への道をまっしぐらやな。


間のない高3生やからこそ、授業や小テスト、定期考査を利用しないとあかん。そもそも初めての大学受験やのに、耳学問で身につけた受験哲学を信用するのは危険や。授業を大切にしたほうが絶対に合格率が高くなる。信じられないなら、ためしに授業を無視して我流でやってみればいい。来年の今頃は予備校に通ってることになるよ。



もなかには進度の遅い先生もおられるやろうから、こんなんで間に合うのかと心配している人もいると思う。学校によっては高3の秋に地歴や理科の全範囲を終わらせるというところも少なくない。でもそれでは演習する時間が足りないので、致し方なく授業よりも自分で先に終わらせておいたほうが無難ということにもなるわ。


う高3のこの時期には全範囲終わってるよ、という人はまったく問題ないんやけど、まだ終わりそうにない学校(や先生)の生徒は、全範囲がいったいいつ終わるのかを絶対に先生に聞いてチェックしておこう。そうでないと計画を立てることができん。「何事もがむしゃらに」という人もいるやろうけど、がむしゃらにやる前に、何をどうやっていつまでに終わらせるのかという大まかな計画を立てないと、受験ではほぼ確実に失敗するからな。


語と数学と国語は終わっているという人は、それらに関しては苦手な部分の問題演習をやりながら勉強を進めるとして、終わっていない地歴とか理科とかは、授業と同時に吸収していく方法でやっていくのがいいよ。地歴や理科の授業がある日は、習った部分をその日のうちに押さえていくんや。そうすると授業で全範囲が終わってから、再度自分で最初からやり直さなくてもいい。


の点で、小テストを小まめにする先生の生徒諸君は幸せや。「試験が多いな」なんてこぼさずに、先生が練った計画を利用して、知識を深めていくこと。逆にそういうテストをしてもらえない場合には、自分で計画を綿密に立てなあかん。上述のとおり「がむしゃらに」やるのではなく、いつまでに何を終わらせるぞと、自分にノルマを課して頑張ることや。



業は大切やとよく言われるが、その予習や復習も含めての授業なんやな。つまり「予習→授業→復習」の積み重ねは、それが直前期になったからと言って変えるもんやない。ただ、僕のように「高3になったら予習は要らん」という先生に教わっている人もおるやろうから、それはその先生に従えばいいよ。でも復習は絶対に必須! 高3になって復習しないというのはあり得ないな。


3にもなると、実戦的な授業をされる先生方が多いんやないやろうか。例えば問題を解いて(あるいは家で予習させて)、その解法などを授業で解説し、細かい部分は解答を渡して終わり、というようなケースもあるやろう。すべてを解説してると数をこなすことができへんからな。そうやって先生方が考え、生徒に配布した教材は、基本的に君たちが思っている以上に君たちに合った教材であることが多いんや。だから信じてしっかりと復習すること。


れと、受験の選択科目じゃない授業についてもしっかりと聞こう。たまに「この授業は不要やから」と聞かない生徒もいるようやけど、例えば英語や国語なんてどういう分野のどういう内容の文章が出題されるかわからんのやから、自分の視野を広げる意味でも、そういう授業も講演を受講しているようなつもりで興味深く聞こうやないか。



は自分の勉強時間は何をすればいいのか。それは苦手な部分の対策や。この時期はまだ赤本なんかを使って過去問をするには早すぎる。そんなんやっても意味ないわ。もちろんすでに力のある人は別やで。でも模試で満足のいく点数が取れないような人は、まだやったらあかん。普段の授業の復習が終わったら、残った時間は苦手な分野にしぼって勉強しよう。


のとき「今日は何をやろうかな」なんて思ってるようじゃアカン。苦手な分野はとくに計画を立てて、それに沿う形で勉強を進めよう。でないと、ただでさえ苦手な分野なんやから、「どうもやる気にならんわ」てなことになってしまう。計画にこう書いてあるんやからそのとおりにやろうっていう姿勢が大事やねん。


業で演習を、自宅では授業の復習と苦手な分野の対策、そして地歴や理科は授業と同時並行ですべて終わらせるつもりで計画を立て、それに従って毎日ちゃんとやっていれば、秋になればきっと成績は安定することになるよ。頑張ろうぜ!



【合格道語録
時間がないからこそ授業を活用せよ。
絶対に合格率が高くなる!
灘高・木村達哉の キムタツ成功塾

灘高・木村達哉の キムタツ成功塾Q&A

灘高・木村達哉の キムタツ成功塾
何かを成し遂げようとするならば
打たれることを恐れてはならない


 人と違うことや新しいことをすると、最初は周囲の人たちに揶揄される宿命にある。例えば、リンゴ作りには農薬を切り離すことができない。でも、もしも「農薬を一切使わないでリンゴを作る」という男が現れれば、周囲の人たちは「できるわけがない」と批判し、嘲笑するやろう。
 新しいことをする際に大事なことは、いくら揶揄されようとも、愚直なまでに自分を信じること、信念を持つことなんや。現在地にとどまって前に出ないことは極めて楽なことや。出ようとすると打たれるからな。何かを成し遂げようとするならば、打たれることを恐れてはならない。
 無農薬リンゴを作ろうとした男の話は実話やねん。僕はこの本を読んで、あまりにも感動し、生きる勇気をもらい、自らの信念を強くした。誰も成し遂げなかったことにトライすることが、いかに美しく壮絶なことかを感じ取り、現状に安穏せず、前進する勇気をもってほしい。

灘高・木村達哉の キムタツ成功塾
灘高・木村達哉の キムタツ成功塾
灘高で教鞭をとりながら、執筆、 ラジオ出演など多方面で活躍。
ブログ「もっと高く! もっと 遠くへ!」は受験生の間で大人気。
著書『夢をかなえる英単語 ユメタン』 (アルク)など。