 |
わかりやすい授業のためにドキュメンタリードラマを教材に
経営学部ではなく、経営科学部という名称は耳慣れないかもしれない。しかし、過去から現在に至る経営にかかわる問題を科学的に分析し、新しい価値観とシステムを構築することが経営学の大きな役割であることを考えると、「経営科学部」という名は実にふさわしいと言えよう。
この学部では、経営学の知識を現実の経営活動や組織運営に応用できる人材の育成を目標とし、コースも「経営管理者育成」「後継者育成」「起業家育成」の三つをそろえている。西村先生の「ベンチャー・ビジネス・マネジメント」はとくに起業家育成コースを志望する学生に人気となっている授業だ。ここではベンチャー・ビジネスとベンチャー・ファイナンスの概念から歴史、理論、政策、現代社会の中での役割など基本的なことを学ぶ。つまり、ベンチャー・ビジネスを総合的な視点で捉えた入門編という位置づけと考えていいだろう。
西村先生は授業において常に「わかりやすく」をモットーにしており、その一つとしてドキュメンタリードラマを教材にしている。携帯電話のビジネスプランを立案したインドの若者が、アメリカで現実的に次々と襲ってくる問題を解決しながらベンチャー企業を立ち上げていく様を追ったドラマで、学生にもわかりやすいと評判だ。そうしてビデオから様ざま事象を抽出しながらベンチャー・ビジネスというものを体系的かつ論理的に学んでいく。
夢を諦めなかった人こそが成功する!
「新しい会社を起こすということについて先進各国の開業率は10%なのに対し、日本は4%と依然低い状態が続いています。これはまだまだ経済が閉塞状態にあるからです。しかし、商法改正など起業環境は徐々に整備されつつあり、みなさんが大学を卒業する頃には起業するチャンスもずいぶんと広がっているでしょう」と、西村先生は考えている。
授業には起業家を目指す学生が多いだけに、熱気に包まれ、授業のあと実際に案件を持って来る学生もいるようだ。将来の起業家を一人でも多く育てたいとする先生は、そうした彼らの積極的な姿勢に頼もしさを感じている。
「新しい事業を創造する力もさることながら、それを継続させていく力も同等に重要です。そのためにも『めげない』心が不可欠。ビデオに登場するインドの若者のように、困難に遭ってもそれを回避できる知恵と心意気がいるんです」。
そして、最後に先生は次代を担う若者たちに、こういうメッセージを送った。「夢を諦めなかった人こそが成功するのです」と。
|
 |